標準報酬月額の特例改定について

令和2年7月25日  発行

新型コロナウイルス感染症の影響により休業した方で、休業により報酬が著しく下がり、一定の条件に該当した場合は、健康保険・厚生年金保険の標準報酬月額を、通常の月額変更届(4か月目に改定)によらず、特例により翌月から改定可能となりました。今月号ではこの内容についてQ&Aを交えて解説します。

1. 標準報酬月額の特例改定とは

特例解説図

※9月以降は原則、算定基礎届により決定された標準報酬月額となります。
 ただし、算定基礎届が行われない7、8月改定の方は、休業回復後に月額変更届の届出が必要です。

2. 標準報酬月額の特例改定の要件、保険料、手続きについて

(1)①~③まですべてに該当する方が対象となります。

① 新型コロナウイルス感染症の影響による休業(時間単位含む)があったことにより、令和2年4月から7月までの間に、報酬が著しく低下した
月が生じた方

② 著しく報酬が低下した月に支払われた報酬の総額(1か月分)が、既に設定されている標準報酬月額に比べて2等級以上下がった方

※ 固定的賃金(基本給、日給単価等)の変動がない場合も対象となります。

③ 本特例措置による改定内容に本人が書面により同意していること

※ 被保険者本人の十分な理解に基づく事前の同意が必要です。

(改定後の標準報酬月額に基づき、傷病手当金、出産手当金及び年金の額が算出されることへの同意を含みます。)

※ 本特例措置は、同一の被保険者について複数回申請を行うことはできません。

(2)対象となる保険料

→ 令和2年4月から7月までの間に休業により報酬等が急減した場合に、その翌月の令和2年5月から8月分保険料が対象となります。
※ 令和3年1月末日までに届出があったものが対象となります。

(3)申請手続き

→ 月額変更届(特例改定用)に申立書を添付して管轄の年金事務所に申請してください。(窓口・郵送どちらも可)

【標準報酬月額の特例措置についてのQ&A】

【Q1】新型コロナウイルス感染症の影響により休業があった者が対象とされていますが、「休業があった者」とは、どのような場合をいうのでしょうか。

【A1】会社からの休業命令や自宅待機指示などにより休業状態にあった方(1か月のうちに1時間でも休業のあった方)が、本特例改定における「休業があった者」となります。また、日給や時間給の方が、会社からの命令や指示等により、通常の勤務やシフトによる日数や時間を短縮し、短時間休業が行われることとなった場合も、本特例改定における「休業があった者」として差し支えありません。

【Q2】要件に該当する場合は、必ず届出しなければなりませんか。一部の対象者のみ届出することもできますか。

【A2】特例改定は、任意であり、要件に該当する全ての方について届出を行う必要はありません。

【Q3】休業のため、「給与計算の基礎日数」が17日未満となりますが、特例改定に該当しますか。

【A3】今回の特例改定に限り、会社からの休業命令や自宅待機指示などがあり、その間、使用関係が継続していれば、休業日数について支払われた報酬の有無に関わらず「給与計算の基礎日数」として取り扱うこととしています。このため、これらの日を含めて17日以上となる場合は、特例改定に該当します。

【Q4】届出内容や本人の同意などを確認できる書類の添付は必要ですか。

【A4】届出や申立書の内容を確認できる書類(休業命令等が確認できる書類、出勤簿、賃金台帳、本人の同意書等)の添付は不要です。なお、後日調査などの際に確認される場合がありますので、届出日から2年間は適切に保管してください。