テレワークに関するQ&A

令和2年6月25日  発行

新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、多くの企業が在宅勤務をはじめとした「テレワーク」を実施しました。今後、新型コロナウイルス感染症が終息に向かった後も、テレワークを推進していく流れが進むものと考えられます。今月号では、テレワークのポイントについてQ&A方式で解説します。

1.テレワークとは

ICT(情報通信技術)を活用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働きかたのことを指し、主に3つの形態があります。

①在宅勤務: 終日、自宅を就業場所とする勤務形態。通勤負担が軽減され時間を有効活用できます。

②モバイルワーク: 移動中や顧客先、カフェなどを就業場所とする勤務形態。移動時間を軽減(有効活用)できます。

③サテライトオフィス勤務: オフィス以外の遠隔勤務用の施設を就業場所とする勤務形態。職住近接の環境確保等が期待できます。

2.テレワークのメリット

企業にとってのメリット 従業員にとってのメリット

・ 優秀な人材の確保や雇用継続につながる

・ 資料の電子化や業務改善の機会につながる

・ 通勤費やオフィス維持費を削減できる

・ 非常時の事業継続性(BCP)が確保できる

・ 顧客・従業員との連携強化により、事業競争力が確保できる

・ (柔軟な働きかたで)人材の離職抑制や定着率向上につながる

・ 企業ブランドや企業イメージの向上が見込める

・ 家族と過ごす時間や趣味の時間が増えることで、ワーク・ライフ・
バランスが向上する

・ 集中して仕事できることで、業務の効率があがる

・ 自律した、自己管理的な働きかたができる

・ 職場と密に連携を図るようになり、これまで以上に信頼感が
強くなる

・ 仕事全体の満足度と労働意欲が向上する

3.テレワークについてのQ&A

【Q1】  テレワークにおける労働時間の管理はどのように行えば良いで
しょうか。

【A1】  テレワーク時においても、労働関係法令は守らなければなりません。労働時間においても、従業員ごとの労働日ごとの始業・終業時刻を確認し記録しなければいけません。あらかじめ、勤怠管理のルールを決めてください。

【主な勤怠管理の方法】

・ Eメール(最も多く利用されています。)

・ 電話(Eメール次いで利用されています。)

・ 勤怠管理ツール 等

また労働時間管理のほかにも、過重労働対策やメンタルヘルス
対策といった健康確保措置も講じる必要があります。

【Q2】  テレワークに「事業場外のみなし労働時間制」の適用は可能ですか。

【A2】  以下の①②の要件をすべて満たした場合は適用されます。

① 情報通信機器を通じた会社の指示に即応する義務がない状態であること。

※ 会社の指示に即応する義務がない状態とは?

・「 会社が従業員に対して情報通信機器を用いて随時具体的
指示を行うことが可能である」かつ「会社からの具体的な指示に備えて待機しつつ実作業を行っている状態または、手待ち
状態で待機している状態」ではないこと。

② 随時会社の指示に基づいて業務を行っていないこと。

【Q3】  1日の一部を在宅勤務する場合の移動時間はどのように取扱うのでしょうか。

【A3】  移動時間が会社の指揮命令下に置かれている時間かどうかで
労働時間に該当するか個別具体的に判断されます。

【休憩時間として取り扱い可能な例】

・ 会社の移動命令ではなく、従業員の都合により就業場所を
移動し、移動中も自由利用が保障されている時間。

【労働時間に該当】

・ 会社から業務に従事するため、必要な就業場所に移動を命令され、移動中も自由利用が保障されていない時間。

【Q4】  テレワーク時のコスト負担はどうすればよいですか。

【A4】  テレワーク時のコスト負担については、事前にルールを
定めて、負担の対象や負担割合を決めておく必要があります。

 具体的には、以下のようなものが挙げられます。

・情報通信機器(ノートPC、ルータ、携帯電話など)

・通信回線費用(自宅の回線、モバイルWi-Fiの費用など)

・水道光熱費

・文具、備品、宅配便等の費用

【Q5】 テレワーク中のケガについても労災は適用されますか。

【A5】 テレワーク時に発生したケガについても、通常の勤務時と同様に、労災保険の対象となります。